東京に出てきて30年以上が過ぎた。途中数年間、地方で働いていたのだがそれにしても30年以上だ。初めて東京に来た時は西武池袋の自動改札や改札近くの詩集売りに驚いていたが今となってはその驚きすらきっと新鮮な感情なのだろう。東京で過ごしていて何もかもが当たり前に受け取ることが多い日々が続いているのだ。
それはどこか冷めた感情なのだろうか、それとも感情すら失っているのだろうか。でも何かを見て、新しい世界を見て涙を流すことはある。
先日亡くなられたKANさんは「きずつかないで生きていくために時々自分をだます」と東京ライフで歌っていた。私も多分それと同じなのかもしれない。
つまり年を取ったと、いうことなのだろう。